始まる非日常

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「ハイ。連絡は以上っと」 「きりーつ。れ」 「あ!ちょっと待った」  中野先生が号令を遮る。 「なんすか?先生」 「おいカノウ」  呼ばれた。適当にあしらっとこ。 「何ですか?金なら貸しませんよ」 「いや!そこをなんとか千円だけでも……ってちげぇよ!」  教室にクスクスと笑いが起こる。 「後で生徒会室に来いって会長からの伝言だ」  え?僕が?何かの間違いでは?  何か悪い事したかと思考を巡らすがノーヒット。 「先生いいっスか」 「わりぃな」 「れーい」  ざわざわとうるさくなる教室。 「何やらかしたんだよ」  ナオヤが聞いて来た。 「何も。むしろ僕が聞きたいぐらい」 「お前ともここまでか……さよなら」  ダイチが合掌してくる。  ちょっとムカッと来たので殴っとく。グーで。 「何もしてないんだったら大丈夫じゃない?」  頭の眼鏡をいじりながらマキが言う。  確かに僕は成績はそこまで悪くないし、遅刻欠席はない。  だから大丈夫だと思うけど。 「多分何もないと思うけど」  僕はとりあえずカバンを持って教室を出る。  生徒手帳をパラパラとめくり生徒会室を探す。
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