始まる非日常

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 ちなみにこの学園の会長は来年度の五月の始めに発表されその時にその他の役員は選挙で決まる。 「じゃあ次は俺が」  僕の隣に座っていた奴が言い始める。 「俺は『遊馬 一也(アスマ カズヤ)』だ」  髪は短め。背はぱっと見180はあるだろう。学ランを着崩すその姿は年上に見える。顔は…畜生!絶対にモテる顔だ! 「君が……いつかテストで本気の君と戦ってみたいね」  明星君がにこやかに言う。 「なんの事だ?」  とぼけた顔の遊馬君。 「……ふ。いつまでシラをきるかわからないけどもったいないよ」 「なんことだかサッパリだね」 「じゃ次は僕が」  僕は咳ばらいをして切り出す。 「僕は『十七夜月 零』。十七の夜の月って書いてカノウって読みます」 「君二学期の中間本気出したろ?」 「ヤマがあたっただけだろ?」 「いや答案用紙に点の計算をした後が残っていたのを僕は見逃してないよ。君が点を落とし……」  あのー。  僕の話を聞かず二人は言い合う。 「点を落とす?なんのために?」  僕はしっかりシカトされている。 「君は……」 「うぉっふぉん!!」 「「……」」  二人がジトッとした目つきで見てくる。  まるで決闘に水をさされたハムスターのようだ。 「で、僕らになんの用なの?」 「……そうだね。本題に入ろう。二人ともこれを」  それぞれの前にプリントを出す。
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