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「…マズいな………」
ファルクスが仲間の魔狼と深刻な顔をして話している。
「何とかやりすごせないか?ファルクス。」
「残念だが…良い案が思い浮かばん。」
「そうか……」
ファルクス達が話し合っていた事―それは二人組の魔狼狩りが向かってきているとの事だった。
「…片方は何度も何度も仲間を殺った奴だ…アイツと戦って勝った奴はいない…一体どうすれば…」
「弱気になるな!いくら相手が強かろうと所詮は人間だ!我等魔狼が団結して当たれば負ける筈がない!」
弱気になってきている魔狼達に向かってファルクスが激を飛ばす。
「たかが二人の人間に何を恐れる必要があるのだ!」
仲間に向かって激を飛ばすファルクスをファリエルは遠くから見ていた。
「…ママ……今のパパ…恐いよ…」
「ファリエル………」
「……ねぇ…ママ……これから…何があるの…?何だか恐いよ……」
「大丈夫よ、ファリエル……パパ達が皆を守ってくれるわ…」
…この子は何としても守ってみせる……。エセルダは心の中で固く決意した。
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