38人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、結婚式で着るはずだった
仮縫いのドレスを着せた。
そのドレスは、とても似合っていた。
お腹の上には、生まれてくるはずだった
赤ちゃんの服を重ねた。
そして僕は、赤ちゃんに
『次も、僕の子供として
生まれ変わってほしい』と言った。
僕の服も、結婚式で着るはずだった
白のタキシードだ。
あと、約束していた揃いの指輪を
君の冷たい指にはめた。
そして『この長い、人の列は、
君と最後のお別れに
来てくれたんだよ。』と僕は言った。
そして、彼女のお葬式は
無事に終わった。
最初のコメントを投稿しよう!