第4章

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  そして、結婚式で着るはずだった 仮縫いのドレスを着せた。 そのドレスは、とても似合っていた。 お腹の上には、生まれてくるはずだった 赤ちゃんの服を重ねた。 そして僕は、赤ちゃんに 『次も、僕の子供として 生まれ変わってほしい』と言った。 僕の服も、結婚式で着るはずだった 白のタキシードだ。 あと、約束していた揃いの指輪を 君の冷たい指にはめた。 そして『この長い、人の列は、 君と最後のお別れに 来てくれたんだよ。』と僕は言った。 そして、彼女のお葬式は 無事に終わった。  
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