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コン,コン…
雪菜『はぁぃ』
細く透き通った声が響く。
優也『顔色悪いぞ、大丈夫かよ』
雪菜『うんっ』
双子の妹の名前は雪菜。俺?俺は優也。
雪菜の病名は拡張型心筋症。
もう長くないって聞いた。
両親は交通事故でもう他界してる。
俺は雪菜、こいつの側に少しでも多くいてゃりたいんだ…。
2人でいつものようにくだらないたわいもない会話をしているうちに日が暮れてきた。
しばらくしてから雪菜がポツリと言った…。
―『私、死ぬの?』―
優也『なんでそんな事言うんだよ、そんなはずないだろ』
雪菜『……』
わざと明るく言った。けど雪菜の冷たい表情はそのままになっていた。
雪菜『優也…』
雪菜が元気のない声で話すと背筋が凍るような恐ろしい感じがする。
それを感じてるのは俺だけじゃない、きっとみんな分かってる。
雪菜『一緒にいて…』
雪菜『死ぬって分かっててもやっぱり怖い…』
優也『バカ!何言ってるんだよ』
雪菜『優也は私がいなくなったらどうする?』
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