106人が本棚に入れています
本棚に追加
「痛いから」
それだけ言って、相手の手を払い料理と飲みものを求めて会場を歩きだす。
―――こうなったら食い倒してやる。
料理を皿に盛っていたら、いきなり殴りかかられた。
まぁ、かすりもしなかったけど。
後ろを向くとさっきのヤツ。
―――あぁ、ウザイ。
相手は俺が避けたことに驚いたみたいだった。
「俺、食事中だから後にしてくんない?」
そう言って、また食事を再開する。
「お前、ふざけてんじゃねぇぞ……。」
地を這うような低い声。
―――おっ!
意外といい声してんだな。
呑気な感想を心の中で漏らしながら皿にわけた物をたいらげていく。
「うまぁ~」
語尾にハートが付きそうな勢いな声をついつい出してしまった。
―――だって美味しかったからしょうがないよな♪
後ろには手をワナワナと振るわせている金髪野郎が立っている。
―――早くどっか行かないかなぁ…???
.
最初のコメントを投稿しよう!