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「へぇ…服きれば少しはまともだな」
上から下までまじまじと見られて、僕は少しドギマギしてしまった。
だって、いつも意地悪なあの“まなと”が、ちゃんと僕を見てるんだもん。
からかったり、つついたりしてこないのは、かなり不思議な感覚だった。
「あの…」
「さて、俺はもう行くから。服は適当に姉ちゃんに返しといてな!」
言いかけた言葉を飲み込み、僕は慌てて頷く。
“まなと”はそれを見ると、さっさと部屋を出てってしまった。
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