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だけど、この人の観察眼は相当なものなのだと、嫌でもわかる。 怯えてた。 予感はしてたんだ。 道ばたで声をかけられたとき、僕は“彼”を知っていたのだから。 俺様で、強引で、しっかりもので、だけど優しい。 なんども抱っこされた逞[タクマ]しい腕、いつも見送るときは寂しくなる広い背中。 “まなと”にいじめられて、怪我をしそうになったとき助けてくれた。   “たかひろにいちゃん”  
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