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知らないふりをしていたかった。
だって僕はご主人様と同じくらい“彼”のことが大好きだったから。
「ん?どうした??猫に似てるって言われたのが気に入らなかったのか…、そういえば名前聞いてなかったな!俺は貴浩[タカヒロ]だ。お前は?」
動きを止めた僕に貴浩は表情をやわらかく崩した。
きっと僕に気を使っているんだろう。
静かに僕が喋りだすのを待っている。
なんて言おう?
僕がシャロンって言ったらどう反応するんだろう?
ご主人様みたいに…逃げちゃうのかな…
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