9/18
前へ
/95ページ
次へ
知らないふりをしていたかった。 だって僕はご主人様と同じくらい“彼”のことが大好きだったから。   「ん?どうした??猫に似てるって言われたのが気に入らなかったのか…、そういえば名前聞いてなかったな!俺は貴浩[タカヒロ]だ。お前は?」   動きを止めた僕に貴浩は表情をやわらかく崩した。 きっと僕に気を使っているんだろう。 静かに僕が喋りだすのを待っている。   なんて言おう? 僕がシャロンって言ったらどう反応するんだろう? ご主人様みたいに…逃げちゃうのかな…  
/95ページ

最初のコメントを投稿しよう!

73人が本棚に入れています
本棚に追加