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さらさらのダークブラウンの髪をかきあげ、貴浩は破顔した。   「泣きむしお姫様が呼んでるみたいだ…。んん~、お前も行くか?」   取り出したのは“けいたいでんわ”で、きっと“めーる”というものがきたのだろう。   相手は…だれだろう?   自分が呼ばれたのもびっくりだったが、それよりも“なきむしおひめさま”のが気になった。   「行くぞ!」   伝票を持ち、貴浩はレジにスタスタと足早に行ってしまう。 
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