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ご主人様との出会いは、僕が捨て猫だったときまで遡[サカノボ]る。
生まれたばかりで、まだ視界もぼやけていたくらい小さなときだった。
里親さんが引越しで、たくさん生まれた兄弟たちを飼えなくて、泣く泣く手放したらしい。
みんなばらばらに引き取られていったけど、最後まで僕は残った。
最初はどこかの家にいたみたいだけど、気がついた時は、ダンボールにいれられて、ゴミ捨て場に置かれていたみたい。
まだあまり動けない時期だったから、僕は鳴くしかできなかった。
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