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百合子が先生に告白すると宣言してから、1週間が経った。
何事もなく、時間は過ぎていく
そう思ってた………
みどりと一緒にご飯を食べようと屋上に向かっていた。
毎日、洋二先輩と3人で屋上でご飯を食べる。
いつもは、屋上で待っている洋二先輩が、今日は屋上のドアの前に居た。
「洋二?どうしたの?」
「あっ!!みどりと美優…いや…その…」
「ん?誰か居るの?」
あたしとみどりは、少しだけ開いてるドアの隙間から屋上を見た。
えっ…?
先生?
百合子も居る…。
「告白…かな?」
『じゃないかな…』
「まあ…大丈夫じゃない?
先生は、美優と付き合ってんだし☆
なあ、みどり?」
「そうだよっ☆」
『うん………』
あたしは、もう一度屋上を覗いた。
『えっ…?』
嘘でしょ…?
や…だ…っ
せんせ…
百合子が先生にキスしてるところを見てしまった。
胸が苦しい…。
あたしは、かばんも持たずに玄関に向かって走った。
覗きみたいな事するんじゃなかった…
嫌だよ…先生…
みどりと洋二先輩は、あたしの名前を何度も呼んでくれた。
でも、あたしは一度も振り向く事なく
学校を出た。
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