■満月の夜に

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「デレ、私先帰るよ」 「あ、はい。分かりました~お疲れ様です」 「お疲れ~」 「…………………」 ガチャガチャガチャガチャ 「?」 「誰ですか?開いてますよ?」 ガチャリ 「あ、プギャーさん。どうしたんですか?何か忘れ物でも」 「え?」 「何………ですか………それ」 勢いよくドアを開く。転がり込むように屋上へと飛び出した。 ビュウビュウと音を立てて風が唸る。 電気が無く真っ暗な屋上。正方形の空間は今のデレにとっては罠でしか無かった。 追い詰められた獲物。後は、狩るだけ。 急いで扉を閉め、鍵を掛けようとする。 しかし ζ(゚―゚;ζ「きゃ!!」 吹き飛ぶ扉に驚き、尻餅をつく。 ( ^Д^)「プギャーww鬼ごっこは終わりかぁ!?」 汚い笑いが屋上へと広がる。しかし、今のデレにはそれを不快に思うような余裕は無かった。 彼の右手にある、黒い剣。ただでさえ恐ろしい凶器は、異常に大きかった。持っているプギャーと同じ位に大きかった。 そんな恐怖の塊を見せられ、屋上という逃げ場の無い状況に置かれた今、彼女の精神は限界まで来ていた。 ζ(;―; ζ「な、何でですか!?」
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