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「デレ、私先帰るよ」
「あ、はい。分かりました~お疲れ様です」
「お疲れ~」
「…………………」
ガチャガチャガチャガチャ
「?」
「誰ですか?開いてますよ?」
ガチャリ
「あ、プギャーさん。どうしたんですか?何か忘れ物でも」
「え?」
「何………ですか………それ」
勢いよくドアを開く。転がり込むように屋上へと飛び出した。
ビュウビュウと音を立てて風が唸る。
電気が無く真っ暗な屋上。正方形の空間は今のデレにとっては罠でしか無かった。
追い詰められた獲物。後は、狩るだけ。
急いで扉を閉め、鍵を掛けようとする。
しかし
ζ(゚―゚;ζ「きゃ!!」
吹き飛ぶ扉に驚き、尻餅をつく。
( ^Д^)「プギャーww鬼ごっこは終わりかぁ!?」
汚い笑いが屋上へと広がる。しかし、今のデレにはそれを不快に思うような余裕は無かった。
彼の右手にある、黒い剣。ただでさえ恐ろしい凶器は、異常に大きかった。持っているプギャーと同じ位に大きかった。
そんな恐怖の塊を見せられ、屋上という逃げ場の無い状況に置かれた今、彼女の精神は限界まで来ていた。
ζ(;―; ζ「な、何でですか!?」
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