第一章 警視総監から直々に

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向かい合って座り、他愛ない話をしながら食べる二人。 大和田は箸を止め、真理亜に訊ねた。 「随分と急いで食べるな。何かあるのか?」 「警視総監に呼び出されたの」 口をモゴモゴさせながら真理亜は答えた。 スプーンを片手に首を捻る。 「あたし今まで警視総監に会ったことないんだけど…何だろ」 「お前か!!」 真理亜を遮る程の声で、大和田は叫んだ。 真理亜は首を傾げた。 「何が?」 「いや、何でもない。こっちの話」 大和田はトレーを持って立ち上がった。 「もう行くの?」 真理亜の言葉に、大和田は意味深な笑みを浮かべた。 「あぁ。まぁ、また後で会うんだし」 真理亜の返事を待たずに、大和田は手を振りながらトレーを片付けに行った。image=363951039.jpg
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