第一章 警視総監から直々に

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【“また”会うって…どういうことだろう?】 その理由を考え始めたが、すぐに警視総監の呼び出しを思い出した。 「やばっ」 残りの昼飯を掻き込み、真理亜は食堂を出た。 「…八木崎真理亜君だね?」 「…はい」 警視総監、岩槻に真理亜は頷いた。 会ったことのない上に警視庁のトップ。 更にそのトップからのご指名、ときた。 ひどく緊張し、足が震えそうになるのをなんとか堪えた。 「八木崎君、君を見込んで頼みがあるんだ」 「……何でしょうか」 岩槻は手を組み、それに顎を乗せた。 その姿勢で、真理亜に“頼み”を告げた。 「池田屋事件を阻止してくれ」
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