初練習……TAKE 2.

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さらに真由さんは、こんなことも言っていた……。     『何だかんだで、あの二人を繋ぎ合わせてるのは、あの子だよねぇ……』   『……辰野のことですか?』   『そう、るうちゃん。普通に考えて、あの二人の反りが合うわけないでしょ~』   『………はぁ』   『……まあ、あの子のおかげで、二人とも随分丸くなったもんよね~。それだけの力っていうか、魅(ひ)きつける何かがあるんだよ……るうちゃんには』         ……そんな力がある女の子に、膝枕してもらってるんだよなぁ……。             ………。       「どしたの、カー君?」   「いや、別に……」     ヤベ、辰野の顔……直視できねぇ……。     ……要するに、俺も辰野に魅きつけられてんのかな……。         「ハイハイ、そこでイチャついてる高校生二人~。試しに音録るから、手伝って~。るうちゃんはキーボード、燈佳はベースね」     ……と、姉貴からの呼び出し。     「やろっか、カー君」   「あぁ……」     ……まあ、辰野のおかげで繋がり合ってる「人嫌い」な二人が、共鳴しあって……新しい音を作り上げようとしているんだから……。 きっと大事件になるに違いない。   その瞬間に立ち合えるって事は、結構凄いことなんだろうな……。         「あ、燈佳。後で殴らせろ」   「……何でだよ」   「『るうちゃんの白い太ももで、あろうことか膝枕をした』罪により」   「………」
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