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「おぉ~」
……今日も俺の……いや、説明しなくてもいいか。
……メンドイし。
で、だ。
平日にも関わらず、テスト休みで部屋に居座るるうなは、何かのテレビを見て歓喜の声をあげている……。
「……なに見てんだ?」
「ピンキーのライブ! 昨夜録っておいたの」
「……ふーん」
……相変わらず、激しい演奏をしてるな、コイツらは。
赤い髪と黒いレスポールを振り回しながら掻き鳴らして、挙げ句叫びまくる弥生と、
ライブでは定番となったメイド服を着て、スカートが翻ろうが構わずに、やっぱりベースを振り回して絶叫する真由と、
いつもニコニコ、お嬢様的な風貌を持ちながら、確実に弥生と真由を引っ張り、激しくドラムを叩く渚。
「……やっぱ、格好良いなぁ」
るうなはこう言ってるが、俺は素直にそう思えない……。
いや、確かに凄いんだけどさ……。
だって、どう考えたっておかしいだろ……。
不良と、
メイドと、
お嬢様がいるガールズバンド。
……ある意味ヴィジアル系だな。
……ホント、意味分からねぇバンドなんだよ、ピンキーって。
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