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……前回、「友達が居ない」事実が発覚したアタシと石さん。
つうか、「初練習」なんてタイトル付けておきながら、ただの楽器自慢になってしまったってことが本当に申し訳ない……。
「……さっきから何言ってんだ、お前は……」
「いえ、こっちの話です」
で、今はというと……近所のスタジオに来ている。
結局サポートの件は、最終手段として弟の燈佳を呼ぼうとしたけど、るうちゃんに止められて……そこに運良く渚から連絡が入り、交渉したところアッサリOK。
「その代わりに……」
「な、何よ……?」
「曲の作り方教えてください~。私パソコン弱いんです~……」
……逆に、泣きつかれた。
「……で? まず何するよ?」
新兵器のテネシーローズを下げた石さんが、待ちくたびれた……って顔して言った。
「じゃあ、試しに何かやりますか……」
「最初だし、まずは私達の曲やってもらわない?」
ドラムスティックを持った渚が、いつものようにニコニコして……って、さっきまでコイツ、泣いてなかったっけ?
「あぁ……そうだね。じゃあ石さん、『69カマロ』とか弾けます?」
「一応、出来るけど……」
「じゃあ、歌は?」
「歌えなくはな……って、ちょっと待て。俺が歌うのかよ!?」
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