プロローグ

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この世に住まい続ける悪霊を本来あるべき場所へと還す。 それが我が家に代々伝わるという使命。 無論、俺にもその為の退魔の力が宿っている。 ………が、正直気が進まない。 その使命のために俺の親父が死んだからだ。 別に親父の死が悲しかったわけでも、戦うことが恐かったわけでもない。 何も知らない赤の他人の為に必死に戦う親父を見て、下らないと感じてしまったからだ。 俺は親父のようにはならない、そう心に決めたからだ。 そうして俺は、自分の一族の使命も、親父の死をも穢してしまったんだ。 けれど、世界は不思議なもので、まるで俺らの一族が悪霊に対しそうしてきたように、世界もまた、俺を本来あるべき場所へと導こうとする。 俺の意志とは関係なく....
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