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「女の子からって…」
「そこの女子高の子」
ほら、あそこ。
そう云って指差されたのは程よい距離にある丘の上の女子高。
白いブレザーに赤いチェックスカート、赤いリボン、と可愛い制服で有名なところである。
…言っておくが、断じて制服フェチなわけではない。断じて。
「あー、なんでそうちゃんばっかり!ずるいー!」
ばっかりって、以前にもあったのかよ、と軽くつっこんでみるものの、俺の言葉は案外簡単に無視され、陽平はお弁当のからあげを口いっぱいに頬張った。
ガキみたいな陽平の動作に呆れながら、颯太に向かいなおす。
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