３０分の空白

林さん（りんさん）

ケアマネに連れて来られたおじいちゃんは、林さん（りんさん）と言う。
ガリガリに痩せていた。
独居
低栄養
脱水傾向
この３つのキーワードで何となく想像出来ていたけど、想像以上の痩せ方だった

後情報でハッキリとしたのは、地元の農家をやっていて、奥さんは数年前に他界。
農家は林さんが高齢ということと子供は農家は継がなかった為、今は農家はやっていない。
子供も過疎化し、一緒には住んでおらず、どうやら子供とご近所さんの一報により市の福祉課と地域包括センターのケアマネが来て、うちに緊急来所の形をとったらしい。

でもりんさんを見ると、疑問に思う。
その痩せた体は、髪の毛はボサボサ、ヒゲは伸び放題、長袖の袖から出ている手首は私の親指と人差し指で掴める程の細さ、車椅子に座るがやっとな位、口からの食事はプリン等のスルッと喉ごしの良いものしか食べれないとの事で、経口食（高カロリー、高栄養のドリンクタイプの食事）で代用。
家に居るときは常に寝たきり、歩けない為部屋の中は何とかいざって（お尻をついたまま手と足を使って移動する事）移動するといった状態。
まるでホームレス…いや、まだホームレスの方が健康状態はいいだろう。

何故病院に行かないのか不思議な位の人だった