1♊世界が止まった日

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 「いつまでも彗星に頼ってちゃ駄目でしょ」 中学に入学した頃、 母がこう言った。 そして、 僕たちは1人ずつ部屋を貰った。 向かい合わせの扉。 でもそんな物は薄っぺらくて、 僕たちを隔てるには役不足だった。 僕等はいつもどちらかの部屋で過ごし、 寝ていた。 互いの体温が、 酷く安心できた。 その頃、 僕は母の言う言葉など 気にも留めていなかった。 そんな事、 どうでもよかった。 だって、僕たちはずっと一緒にいるのだから。 これからもずっと……  その日まで、 僕はそう信じて疑わなかった。image=184164067.jpg
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