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「骸好き。大好き。泣かないでよ。骸の笑った顔が好きなんだよ。パイナップルじゃないって怒る顔も好き。でも、そんな風に泣かれるのは、なんか悲しくなるよ。泣くのは、僕の下でだけにしといてよね。ねぇ、骸っ」
愛してるなんて言えないから、好きとしか言えないけど、これは僕なりの骸への気持ちなんだよ。
「クフッ……最後の、余計ですっ」
涙の痕でぐちゃぐちゃな顔で、骸は僕に微笑んだ。
僕は、その骸の唇に、自分のを重ねる。
最初は軽く。
次は深く。
僕は骸をしっかりと味わうように、舌を絡ませて、求めた。
ちゅ、と軽く音を立てて唇を解放してやれば、僕達を銀糸が繋いで、静かに切れた。
「骸……」
「僕も、好きですっ雲雀君の事大好きです!」
眩しい位の満面の笑みに、僕も笑った。
僕達はちょっとずつ、理解していけばいい。
他人と違うのは当たり前でしょ。
ね、骸。
fin.
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