389人が本棚に入れています
本棚に追加
あぁ、今僕は君からキスをしてもらいたい。沢山、沢山キスが欲しい。言葉と一緒にキスをして。そしたら僕も、君にキスを返すから。
「ねぇ雲雀君」
僕が呼ぶと君はすぐ振り返る。そんな君が凄く好き。僕がちょっとおねだりをすれば、君はきちんと返してくれる。そんな君も好き。
キスして下さい、僕は君からされるキスが好きなんです。
キスは不思議と愛されている気がするのだ。言葉よりも、セックスよりも、キスの方が確かだと感じる。判ってる、キス以外で君がくれる愛も、確かな愛だって。でも僕はキスが好き。君からされるキスが好き。
一回、君のそれが僕の唇に触れた。僕はもう一度と言う。
一回、君のそれが僕の唇に触れた。僕はもう一度と言う。
一回、君のそれが僕の唇に触れた。僕はもう一度と言う。
足りない足りない足りないです、飽きる位のキスを僕に下さい。
あんまりにも僕がねだるから、君は困った表情を浮かべた。
「まだ欲しいの?キス」
「はい!欲しいです。雲雀君からのキス、沢山欲しいです」
ちゅ、と君の頬に軽くキス。君は少し赤くなる。僕は笑って、もう一度君にキスをした。
「骸は本当に好きだね、キス」
だって愛してほしいんだもの。そう、僕は君に愛してほしいんだ。一瞬に沢山の愛を詰め込んで、一生をかけて僕に囁いて。僕はきっと幸せになる。
君からの愛が、僕にとって何よりものエネルギー。
僕は縦に一回頷いて、また君にキスをおねだり。君はまた、僕にキスをする。それの繰り返し、まるで壊れた人形劇のよう。他人から変だと言われてもいいから、窒息する位君が僕の口を塞いで。あぁ苦しい、君が好き。けど苦しい。けど君が好き。それは何よりもの愛されてる証拠。
だから。
(死ぬ時は君で窒息させて、)
最初のコメントを投稿しよう!