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「ったく、まだ五分の一も進んでねぇのに」
「それにドワーフたちにも会いに行くんですよね? なんか良く分からない水晶玉を渡しに……」
「ああ、何かを封印するためと言ってたが、何を封印するんだろうな。見た感じ、魔力チャージはされていないようだが」
話に出てきた水晶玉は、表面が青く透き通っており、一見、占いによく使いそうな代物だ。
だが、何か強力なモノを封印するものらしいから、そんな占いに使うようなモノではない筈。
その筈なのに……
「そうですよねぇ……全然、封印するようなモノには見えないですよねぇ……」
レインの言葉に頷くしかないクロス。
確かにレインの言う通りで、自分の思案通り。
しかし、一応これをドワーフたちに渡さないといけない義理もあるということで、クロスたちは前に進みながら、ドワーフも探していると言うことなのだ。
「まっ、これをドワーフたちに渡せば解るだろうさ。
それに、そのついでに水を貰えばいい」
「しょーぐんて、抜け目ないですよね」
「褒めてるのか? 貶しているのか?」
「やだなぁ……勿論、どっちもですよ。どっちも」
もう一度、水を飲もうとしたレインを諌めてから、クロスは歩き出す。
まだまだ、日は落ちそうにない。
──少しでも先に進んでた方が、明日が楽だしな。
「しょーぐん、休みませんかぁ?」
「バカ言うな。足がぶっ壊れても着いてこい」
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