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  十二月二日 木曜日 天気…雪 時間…夜九時 場所…四畳半の部屋 「寒いなぁ…」 僕は小さく丸まり 体を温めようとしていた ふと、瞳に一枚の絵が 飛び込んで来る 絵の中で 女性が笑っている だけど、どこか悲しげで… 僕は数ヶ月前を思い出す 家族も愛する人も捨てて ここに来た だけど、何も変わらない むしろひどくなる一方だ 僕は電気を消した 科学の本に書いてあった プラネタリウムが光っている 畳の上に一粒の涙が落ちた…
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