第5章 病

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「その…ね、大事をとって、早めに病院に入るのは…どうかなって……お父さんと話して…ね……考えて…」 「嫌だ。」 母さんが言い終わる前に俺は言葉をかぶせた。 「で…でもね悠紀…母さん達は……悠紀の身体を心配して…」 「どうせ残り少ない命なら、俺は好きに生きたいんだよっ!!!」 「病院に入れば1日でも長く生きられるかも知れないのよっ!」 「病院何か行きたくねぇんだよっ!!」 「どうして我が侭言うの!?どうして…」 「俺は普通に生まれたかったんだっ!!!運動も遠出も我慢してきて、少ない命を好きに生きたいって思って何がわりぃんだよっ!!!」 母さんは………泣き崩れてた……。俺は言っちゃいけないことを言ってしまったんだ……。 だけど…欲しかったんだ…… 普通の人と同じ      普通の生活が……
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