■第一話 涼宮ハルヒの憂鬱Ⅰ

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キョン(M) 「そりゃあこの坂は理不尽に急だがな、高一ともなればさすがの俺でも気づいてる。この先が悪の牙城でもパラレルワールドでもない事に……。"世の中の普通さにも慣れてきた"そんな事を頭の片隅でぼんやり考えながら俺は大した感慨もなく高校生になり……涼宮ハルヒと出会った。」 「アニメのヒーローやサンタクロース…そんな奴らは夢の中にしかいない。その事に本当は気付いていたんだろう。ただ気付きたくなかっただけなのだ。……だってそうだろ?夢であろうとなかろうと"奴ら"に巻き込まれてた俺は確かにそこにいたのだから…なーんてね」 「ともあれ俺もこの春からいっぱしの高校生だ」 岡部 「えーーー…であるからして新生活の心構えをもって……。それでは初日だから自己紹介をしてもらおう」 谷口 「東中出身、谷口です…」 岡部 「それじゃ次の人」 キョン 「はいっ」 キョン(M) 「新生活に期待感のようなものがないではないけれど、同じ中学から来ている奴も多く…良くも悪くも安定した滑り出し…だったのだが」 ハルヒ 「東中出身、涼宮ハルヒ。この中に宇宙人・未来人・異世界人・超能力者がいたらあたしのとこへ来なさい、以上!」 キョン(M) 「ああ、俺は生涯この事を忘れないだろうな。こうして俺達は出会っちまった。…しみじみと思う。―――偶然だと信じたい と」
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