美月の帰り

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巡回を終え、約束の四京門へ着いたのが六つ半。 下町の警官とあって道行く人は笑みを浮かべ挨拶。 「あらおはよう、お巡りさん」 「おはようマダム」 さぁ彼の男、一体どんな野暮用を突き出してくれるのか。 門の下でむんずと腕を組み、叉之伍郎を待ち構える。さぁ来い叉之伍郎。 警官の恰好さえなければ、辺りのゴロツキに見えなくもないシモン。 さぁ来い叉之伍郎。 さぁ来い。 さぁ。 さぁ・・・・。 五つ 五つ半と過ぎる。 終いには刻まで過ぎる。 ・・・・・・・・・・ 「ああああああ!! 何故何故何故!!」 発狂。
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