2人が本棚に入れています
本棚に追加
「アレク、もう寝る時間よ、早く寝なさい」
「やだ―。お母さん昔話をしてよ、そしたら良い子で寝るよ!!」
母は困った子…と呟き、アレクと呼ばれた男の子の頭を撫でるが、その顔は暖かい笑顔を向けていた。
「仕方ないわね、それじゃあちゃんと良い子で寝るのよ?」
母は小さな男の子の鼻先をチョンっと人差し指で押すと、男の子は嬉しそうに満面の笑顔で頷いた。
「それじゃあ、初めましょうか、昔々のお話を…」
男の子はベッドっに横になり、母は小さなベッドの端に腰をかけ、男の子の黒い髪を優しく鋤きながら静かに語りだした。
すると男の子は母の心地良い声を子守唄に黒い瞳を閉じた。
最初のコメントを投稿しよう!