【序章】 お嬢様と烏

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次の瞬間、世界は逆さまになった。一瞬見えた窓の外は真っ白で、気付くと激しい衝撃と爆発音が、脳を侵食するかの如く私の思考を奪っていた。 身体中が痛みに悲鳴をあげる。思わず目を瞑り、シートベルトをきつく握った。 轟く音は次第に遠くなってゆく。体が言うことを聞かず、意識を手放すように、私は深い眠りについた。 ざわざわ。 ざわざわ。 「おや…?」
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