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ざわざわ、ざわざわ。
森たちが落ち着かない。
「どうやら、珍しいお客様が来たようだね」
僕は小さく微笑み、木から降りた。
「昼寝してたのに、邪魔されちゃったな。でも、なんだか面白いことが起きそうだ」
早く帰って、あいつに伝えよう。
人間がやって来たって。
灰色の世界に用は無いというのに、時はピリオドを忘れたかの如く、無秩序に世界を染めて行く。
灰色の世界に赤が宿れば、それはただの狂気になるだけさ。灰色の世界に白が宿れば、それはただの無になるだけさ。
今日も僕らは灰色の世界を歩いていく。目的地はそう、ピリオドの向こう。
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