第1話

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「仕方ないだろ、我が儘を言うな。男子校に通うんだから」 「親父が勝手に決めた事だろーがぁああ!!!」 あぁ、転校したくない……。 面倒くさいのもあるが、今の高校でやっと友達出来たのに……。 それに俺だって、一応髪大切にしてるんだからー……。 切ってたまるかよ。 俺は親父の言葉を無視して、部屋を出ようとする。 「あ、今月からお小遣い少なくしようかな……」 「――ッ!?」 その言葉に俺は足を止め、親父の方へと向く。 な、なななな何でお小遣い! それとこれとは関係ねぇーだろ!!!! それに減らされたら、お菓子が買えない!! 「お小遣い減らされたくないだろ?なぁ、奏」 「うぅ………」 目が笑ってない。 本気だ、こいつ本気だ………。 「わ、分かりました。従います………」 親父に勝てる気がしない…。 ―――さすが、沖津組組長。 それにお小遣いで脅されてる俺って、情けないよな……。 「はぁー……」 俺は、深い深いため息をついた。               +゚
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