5356人が本棚に入れています
本棚に追加
「仕方ないだろ、我が儘を言うな。男子校に通うんだから」
「親父が勝手に決めた事だろーがぁああ!!!」
あぁ、転校したくない……。
面倒くさいのもあるが、今の高校でやっと友達出来たのに……。
それに俺だって、一応髪大切にしてるんだからー……。
切ってたまるかよ。
俺は親父の言葉を無視して、部屋を出ようとする。
「あ、今月からお小遣い少なくしようかな……」
「――ッ!?」
その言葉に俺は足を止め、親父の方へと向く。
な、なななな何でお小遣い!
それとこれとは関係ねぇーだろ!!!!
それに減らされたら、お菓子が買えない!!
「お小遣い減らされたくないだろ?なぁ、奏」
「うぅ………」
目が笑ってない。
本気だ、こいつ本気だ………。
「わ、分かりました。従います………」
親父に勝てる気がしない…。
―――さすが、沖津組組長。
それにお小遣いで脅されてる俺って、情けないよな……。
「はぁー……」
俺は、深い深いため息をついた。
+゚
最初のコメントを投稿しよう!