現れる世界
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別に自分から動く必要は無かった。 誰も怒りやしない。 正直な話、こんなことしていても何にもならないことぐらいわかっていた。 でも、誰も教えてくれない。 逃げ出しもしない。 ただ、世の中が作った檻の中で 我慢比べしてるだけ。 僕は、その檻の中でちょっとだけ早く休憩に入っただけだ。 誰も怒りもしないし褒めもしない。 そんな我慢比べなんてやってられない からさ――
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