変な人、君も

1/8
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ

変な人、君も

… …… 授業が終わり、放課後へのベルが鳴る 皆待ちわびていたようにそわそわしていた学生らは、思い思いの場所へ移動し始めた 部活に精を出す人もいれば、学業に勤しむ人もいる 暇な人同士で遊ぶ人もいる 人が少なくなり始めたころになって、やっと席を立つ少年 (どこで暇つぶすかな) そのようなことをとめどなく考えていた (…っ?) いつのまにか彼はゲームセンターの前まで足を運んでいた (今月厳しいから少しな、少しだけな) … …… ……… (あー…) 出入口の戸が閉まり、雑音が聞こえなくなる 今さきほどまでうるさい、と感じていた耳が嘘のように 何も音がしない、という当たり前なことに心地良さを感じていた 頭をくしゃっと掻きむしる 日が落ち始め、 外はもう 暗くなり始めていた
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!