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｢名前教えて、あと持ってくるのは1時くらいでいいわよね？｣
昼休みの中頃で都合が合う
ここ付近の中学校から歩いてくればそれくらいになるだろう
校門から西へ、今のゲームセンターのある道へは、5分ほどでつき
またその道を5分ほど歩けばゲームセンター
さらに15分ほど歩けば、中学校の運動場が見える
昼休みに入ってすぐ歩いてくればその時間になる
｢佐井誠、2年のA組、校門の前で待ってるから｣
｢わかったわ｣
じゃあね、と手をふりながら彼女は歩いていく
｢あ｣
彼女のペースに流され
大切なことを忘れていた
(名前を聞いてない)
それにもう、20時前ほどになっていた
随分と話していたようだが、実感はなかった
彼が、彼女の行った道を走っていくのは
もう完全に日が落ち、街灯も頼りないと
夢、悪夢ではないかと
彼が思ったからであった
一章、終わり
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