†Prologue†

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ここは大国メルカトルの首都フィメール。 そこでは〝白銀の旋律〟の隊長シオン=エディアが行方不明となって半年が過ぎていた。 依然として消息は掴めず、捜索は難航。その内、人々の口からは『鬼神は国を護って死んでしまった』と言われるようになり、シオンは〝守護鬼神〟として崇められる存在に昇華していた。 そんな中でも、シオンは生きていると信じている者達もいる。 フィメール城の中にある豪華な一室。そこでは天蓋付きのベッドの縁に足を投げ出して座るミリアと、木製の美しい装飾の彫り込まれた椅子に座るフローラが話をしていた。 「フローラ、今日もよろしくね」 「勿論!!シオンは絶対に生きてる……私も信じてるもの!!」 こうして今日も二人はシオンを探す為に城を出て行く。 この国の人間でシオンの戦う姿を見た事がある者、共に戦った事がある者、そしてシオンの仲間達は誰一人として死んだと諦めている者はいない。勿論――メルカトルの女王も。 ミリア・絵師様〈椿☆☆様〉image=192684641.jpg
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