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その木はたくさんの青い果実を実らせている。
そして木の幹には何かで斬りつけた様な傷跡が無数に付いている。
だがシオンはその傷跡よりも、木が実らせている果実の方を見て目を輝かせている。
「すっげー!!」
「だろ?」
そう言うが早いかシオンとグランは駆け出して果実に噛り付く。
シオンはシリルにも果実を採って渡す。
それから3人は夢中になって青い果実を食べる。
そして満腹になると3人で大の字になって横になり、青空を流れる白い雲を見上げている。
「なあ、シオンは将来何になりたい?」
グランは唐突にシオンに話し掛ける。
シオンは空を見上げたまま答える。
「俺?そうだな……普通に畑とか耕して、のんびり暮らしたいなぁ」
「おまっ!?それじじいじゃん!!?」
「じじい言うな!!大人っぽいだろ!!」
「いやいやいや、大人すっ飛ばしてるから……」
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