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シオンは自分の将来像にケチをつけられ、面白くなさそうな顔でグランを見る。
それを見ていたシリルもクスクスと笑っている。
「シリルは何になりたいんだ?」
グランが聞くとシリルは、他の人まで元気にする様な笑顔でシオンとグランを見る。
グランがシリルの笑顔を見て『ドキッ』としたのは内緒だ。
「私はね……」
グランは心の中で『俺のお嫁さんって言って!!』と、祈りというか呪詛を放っている。
そして指を顎に当てながら考えていたシリルが口を開く。
「……――考古学者!!大きくなったら遺跡を調べたりしたいんだぁ」
シリルはホントに嬉しそうな顔で夢を語っている。
そしてシリルの語る夢を聞いたグランが撃沈したのは言うまでもない。
「で、言い出しっぺのお前は何になりたいんだ?」
シオンが聞くと『ふっふっふっ……』と言いながらグランが死の底から甦ってきた。
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