大東亜戦争前史~周辺諸国編~

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戦争とは端的に言って国と国の喧嘩である。 喧嘩が始まるには理由がある。   喧嘩もよっぽど短気か幼稚な人でなければ、多少の事は我慢したり、お互い話合いをしたりして穏便に済ませようとする。 だが、話しをしてもらちが開かない、我慢ならないとなって、ブチ切れて手が出るっていうのが通常であろう。 普通の人間は平和主義なのである。 しかしながら、平和主義は喧嘩が対岸の火事である時点でのみ成立する。 「暴力を振るわなくてもよかろう」などと言ってられるのは、自分に火の粉が降りかかってない時だけである。 もし、いったん自分や自分の家族または愛する人に危害が加えられたりし、我慢の限度を超えたならば頭に血が上り「チクショー、やっちまえ」になるのである。それは言うなれば生物としての防衛本能であろう。 これが平和主義の限界なのである。 一方的にブン殴られて抵抗もしないのは、もはや自由人とは言えまい。奴隷か家畜である。 国家に関しても同様で、自らの国民・財産・領土を守れない国家は独立した主権国家とは言えまい。   少々、話が脱線したが、我が国が直面した国家同士の喧嘩『大東亜戦争』の理由を知るために、開戦前から開戦当時の我が国と周辺アジア地域の状況を、前史としておさらいしておきたい。
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