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「先ずは住む場所が要るんだよな?」
『………はい』
「オレの愛人の家に泊めてやる。そこで生活すれば、飯も食べれるから安心しろ…」
『………』
「何だ?不満でも有るのか?」
『………いえ』
(昨日言っていた監視の意味なのか?)
(そして愛人…)
(きっと金に不自由していないんだろうな…)
『取り敢えず今から連れて行くから、ちょっと待ってろ。オレは支度してくる』
そう言うと、片桐は服を着替えに向かう。
(しかし凄い部屋だ…)
(こんな広い所に1人で住んでるのか?)
(その点オレは…)
恭二は、片桐との生活の格差に嫉妬の念を抱いた。
片桐のマンションは3LDKの超高級マンション。
部屋はシンプルに見えるが、サイドボードの中には、高そうな酒やキラキラ光る時計が、多数並んでいた。
同じ人間に生まれてるのに、生活水準が違い過ぎる…
その事で頭が一杯だった。
「おう。待たせたな…行くぞ!」
片桐が着替えを終えて、奥の部屋から出て来たのだ。
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