闇の種【始動】

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「じゃあ行くぞ…」    片桐にそう言われると、恭二は黙って頷き、片桐に着いて行ったのだ。          片桐の家から10分程、車で走った場所に着くと…    「ここだ!」    そう言われて、片桐と一緒に車を降りる。    目の前には1軒のアパートが建っていて、階段で2階へ向かったのだ。          ドン!ドン!ドン!          「お~い。開けろ!」    片桐がドア越しに叫ぶと、中から1人の女性が現れた。          《あら、片桐さん。どうしたの?》    部屋から片桐の愛人が、出て来たのだった。          「おう。ちょっと頼みたい事があるんだ…上がらせて貰うぞ?」    そう言うと、片桐は愛人の部屋へと上がり込んだのだ。          《ええ。どうぞ…》    愛人が片桐を部屋の中に通そうとした瞬間。    《!!!!!!》    恭二の存在に気付く。          『………こんにちは。』    恭二が無愛想な態度で、愛人に挨拶をすると…          《あっ!こんにちは。一緒に上がって?》    愛人も恭二に笑顔で挨拶をした。          『失礼します…』    恭二は愛人にそう言うと、部屋の中にお邪魔したのであった。   
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