闇の種【始動】

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愛人の部屋に入ると、女性の部屋っぽい、シンプルな感じの部屋だった。    そして硝子テーブルの前に片桐が座ったので、恭二も横に正座して座った。    愛人は2人を中に入れると、キッチンで何かんしている。    そして暫くすると…          《はい、どうぞ…》    愛人は硝子テーブルの上にコーヒーを置いたのだ。          「おう。悪いな…」    『ありがとうございます』    3人が硝子テーブルを囲うと、片桐が話しを始めた…          「咲…悪いんだけど、暫くコイツを預かってくれないか?」    《私が?》    『………』    恭二は少し困惑の表情を見せた。          「ああ…オレの下で働かせるんだが、寝泊まりする場所が無い。だから暫く面倒を見てやってくれ」    《う~ん…解った。暫く預かるってあげる!》          片桐の愛人は、咲と言う名前らしい。    「そうか。何時も頼み事ばかりして悪いな。咲!」    《ううん。大丈夫よ》    「話しは、それだけなんだ。来て早々に帰るのは悪いんだが、オレは組に用事があるから、もう行くな?」    《あら!そうなの?解ったわ》    そう言うなり、片桐はそそくさと部屋を後にした。   
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