闇の種【始動】

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《じゃあ恭二くん。私は仕事があるから、もう行くね?》    『はい。解りました。』    《じゃあ行って来ます…》    咲はそう言うと、仕事に向かう為、部屋を後にしたのだった…          (ヤクザの愛人でも仕事はするんだ…)    (何が楽しいんだろ?)    (そんな事、オレには関係の無い事か…)    (それより仕事はどうなるんだ?)    (運び屋と言っていたけど、運び屋って何だろう?)    (犯罪でも大丈夫か?って言っていたから、まともな仕事では無いんだろうな。)    (元々、綺麗な仕事をやろうなんて考えて無かったから、別に良いんだけどね。)    (それにしても1日でも早く仕事がしたい…)    (母さんと美鈴への仕送りをやらないといけないんだ。)    (何時までも、こんな所でジッとしてるのは御免だ。)          恭二は咲の部屋で、色々と考えていた…    早く仕事をして、家族に仕送りをしてあけだい気持ちが先走る事で、かなり焦っていた…    その気持ちとは裏腹に…    明日から、恭二にとって、本当の地獄が始まる事など、知る余地も無かったのだ…   
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