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『はい。親が闇金融にお金を借りてます』
「恭二の親が闇金にだと?原因は博打か?」
『いえ…父親が残した借金の保証人です』
「!!!!!!」
『………』
「父親が残した借金で母親が返してるのか?」
『はい…そうです』
「そんな事があったのか…」
『………』
「債務の金額はいくらだ?」
『400万です』
「そうか…」
『………』
「オレがその闇金に直接言ってやろうか?利息は勘弁しろと…」
(それは御免だ…)
(誰かに助けて貰おうとは思わない)
『………』
「……恭二のプライドが邪魔してるみたいだな!助けて貰うのは御免なのか?」
『!!!!!!』
「図星だな」
『………オレ…』
「ん?何だ?」
『自分で何とかします。だから仕事を下さい。金の為だったら、どんな事でもやりますから…』
「そうか…解った。仕事は直ぐにでも用意してやろう」
『………お願いします』
これが片桐が雇い主になった瞬間。
そして、恭二にとって本当の悪夢の始まりだったのだ。
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