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詩「…ごめんね?」
急に謝罪の言葉を口にすると、薄く目をあけ、琉唯を視界に入れるべく起き上がろうとする。
琉「横になってて!…だいたい何で謝るの?」
慌てて、起き上がろうとした詩音をベッドに寝かせて、身を乗り出すように詩音の顔を覗き込む。
詩「だって…僕たちのせいで、随分悩んでたでしょ?自分の気持ちばかり琉唯に押し付けてた気もするから…」
困ったように笑う詩音は、どこか悲しそうに見えた。
琉「こんな時まで俺のこと?そんなの気にしなくてィィのに…」
詩「いつ言おうか迷ってたんだ…最近忙しくて、ゆっくり話す機会もなかったからね。でも、宿泊行事は明後日なのに…これじゃぁ行けそうにないな…」
琉「そう、だね…無理してもっと悪くなったら困る」
詩「僕が言うのもなんだけど…直哉と一緒の部屋になってあげて?」
苦しそうに微笑みながら言う詩音に胸が痛くなる。
詩「…他の人と相部屋になるくらいなら、直哉と一緒になってくれた方が、僕としては安心なんだ」
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