第一話・突然❗俺がヒーロー⁉

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昼間だというのに肌寒い風。 たまの休みに遠出すれば、この有様だ。全く、ツイてない… 「はあぁ~ぁ」 何度目か、数え切れないため息をつき、足を進める。 ここは………どこだ? 見渡す限りの岩場、岩場、岩場。 「新潟は、どっちだ…?」 じいちゃんちでうまい米を食うはずだったのに。やっぱり、歩きは無茶だったか?自転車にすべきだったか? そんな、どうでもいいことを考えていたとき。 ・ ズドンッ! ・ と、腹に響く爆音。 思わず閉じた目を開け、ゆっくりと辺りを見回すと、何かがいた。 視界が悪いとか、逆光とかではないのだ。はっきりと見える。 だが、何かとしか言いようがない「何か」が、例えるなら、2足歩行の鰐。 化け物。 それが立っている。 こちらに背を向け、守るように。 化け物をはさんで10メートルほどむこうに、小さい頃見た戦隊ヒーローみたいな四人組がいた。肝心のレッドはいなかったが、そんなことはどうでもいい。 逃げなきゃ。 しかし、最初に動いたのは、化け物だった。俺を無視して、四人組へ突進する。 四人組の対応は素早かった。ブラック、グリーン、イエローがそれぞれ両足と顔面を攻撃する。 ピンクは…目の前で俺を見下ろしていた。
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