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「墓荒らし…ですか。」
「そうじゃ。裏で暁等が、なんらかの形で糸を引いているらしい…。」
「なるほどねぇ…。」
「まだ詳しい経緯はわからぬが、暗部には一度話しておくべきだと思ってのう。」
「まぁ。だいたい理解できました。ようするに、今回の任務。暗部中心ってことですよね。」
「うむまぁ。そんな所だ。」
「了解です。」
「ついでなんじゃがカカシよ。」
「なんですか三代目様。」
「すまぬが。この巻物を片付けておいてくれ。」
「?…。了解です。」
暗殺戦術特殊部隊。火影及び木ノ葉の里を、影より守護する顔なき精鋭部隊。
表向き上はそう。聞こえはいい。
俺もこの中に入ってもう長いことたつから、だいたいののうはうは体に染み付いたと思う。
実際はこうだ。任務は火影によって極秘とされ、残虐かつ無心の殺戮を繰り返す。自らの命が尽きようと、里に知らされることはない。
「…。」
「こらぁ!また書類間違えて!!」
「……?」
「すっ、すみません///」
(なんだ…。平和ボケした連中等か…。)
強さを求め、血に飢えたものにしか、この中で生きていく事は酷であろう。
殺意に満ちた精神はまるで毒にでも侵された獣のように、俺の中を麻痺させていく。いや元から麻痺していたのかもしれない。あの頃の俺は、そんな事さえ、考えなくなっていた。
俺はポッケに巻物を入れて、巻物を片付けに向かった。
なんで場所がわかるかって?
俺をみくびっちゃいけないよ。それぐらいの知識は俺にだってあるさ。
「イルカ~ちょっといいか。」
「あ…はい。」
「これ片付けといてくれ。第四倉庫な。」
「あ!はいわかりました!」
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