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[三]『ああ。時間もない事だしな。行くぞ太助。』 [太]『えッ!?あッ…はいッ!!』 俺達は、源太を置いて歩き出す。 [源]『なッ!?オイッ!!本気か?待ってくれって!!俺も行くってっ!!』 慌て追い掛けてくる源太。 俺達は構わず準備を進める。 二時間程で準備を終えて、俺達は馬に乗る。 さぁて、どうなる事かねぇ? 決戦場は「山城国・山崎」。 直線距離で約175㎞。 光秀を捕らえ切れるのか? 俺の不安をよそに、馬は走り出す 皆、真剣な面持ちで馬を走らせている……が、一人だけ空気を読まない男・源太。 [源]『ギャハハハハッ!!奏旅様、一人で馬に乗れねぇのっ?!可愛いなぁッ!!俺の馬に乗らねぇ?三成様みてぇに乗せてみてぇっ!!』 俺は三成の前で、後ろから支えられる様に乗っている。 [三]『源太、うるさいぞ。奏旅は、武士でもなんでもないのだ。馬に乗れずとも不思議はあるまい。』 [太]『えっ?そうなんですか?』 [奏]『ああ。行き倒れてた俺を、三成が拾ってくれたんだ。』 面倒なので適当に言っとく。 [源]『ギャハハハハッ!!行き倒れって、アンタどこまでも面白れぇなっ!』 [太]『源太ッ!!無神経過ぎッ!!笑い事じゃないだろッ!?三成様が見つけなかったら、奏旅様は死んでたかもしれないじゃないかっ!!俺は、奏旅様に逢えて本当に良かったと思っているんだぞっ!!』 [源]『……俺も…そう思ってるよ。どうせなら俺が見つけたかった位だ。』 [太]『………源太?』 [源]『なぁに、俺もオメェと同じで、奏旅様に惚れ込んでるだけさ。』 [太]『……源太は素直じゃないね。』 [源]『まぁな。』 ……そういう話は、本人に聞こえない様にやってくれ。 俺の後ろで、三成が喉を鳴らして笑う声が聞こえる。 コイツ、そろそろブッ飛ばしても良くねぇか?  
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