二章 繋

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かぐやと付き合うようになってから,彼女に言ったことがあった。 “かぐや姫に似ている” と。 俺のなかの勝手なイメージだったけど,なんとなく言ってみたのだ。 その時,彼女は不思議そうにクビをかしげて 『かぐや姫ってダレ??』 と俺に聞いてきた。 彼女はかぐや姫を知らなかった。 それだけではない。 この日本に生まれた子供なら,一度は聞いたことがありそうな“シンデレラ”や“白雪姫”,“桃太郎”にいたるまで全てしらなかった。 だから俺は記憶の中にある“かぐや姫”の話を聞かせてやった。
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